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発話が持つ社会性とは ~理由を求め与える言語ゲーム~

~Project as Practice~ プロジェクトをプラグマティズムを基に組み立て直す
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14 Plays2 years ago

社会性が生じる瞬間は「発話」である、と前回触れましたが、今回はその意味について新プラグマティズムの先鋒であるロバート・ブランダムの主張をもとに深堀りしていきます。実践できるためには「良し悪し」の判断が必要であり、言語を話すにも「それとそれ以外」の判断が必要です。そこには、「それ」の様相(こうなり得る/なり得ない)という認識が否応にも働いており、ブランダムは人にはそうした一般化した認識をする推論能力を備えている(推論主義)という立場から社会的実践を組み立てています。発話は誰も聞いていなければ何を述べても構わないですが、対話者がいる際にはそうはいきません。そうした発話(確言)には社会的責任を伴っていて、対話者に理由を問う権利を与えられ、発話者は理由を与える義務を負う、というのがブランダムの述べる「理由を求め与える言語ゲーム」のあらましです。この言語ゲームが全ての社会実践の基礎である、というのがブランダムの主張であり、プロジェクトの実践もこの基礎の上で説明できるのではないか、という点について議論しています。